コロナ禍における経営リスク
緊急事態宣言が再び発令されました。
感染しないことが一番ですが、対策をしていても感染する時はしてしまうのがこのウイルスの恐ろしいところです。
今回は会社内で感染者が出てしまった場合にどのようなこととなるかをお伝えさせて頂きます。
1. お客様からもう来るなと言われる
コロナはいまだに未知な部分が多いことが要因であると考えます。
直接言わないにしてもしばらくの間、感染者が出た会社やお店から遠ざかるという行動をする方は多いのではないでしょうか。
感染者の噂は思っている以上に広がります。しかも事実が悪い方向へ誇張されてしまうこともあります。
○○社で感染者が出たとか、○○の現場で感染者が出たという噂を聞いたことはありませんか。
自社から感染者が出た場合でも例外ではありません。ある程度売上に影響が出ることは覚悟し資金繰りにはご注意下さい。
2. コロナ感染者が出てしまったことにより、現場がストップしてしまった
自社が要因でコロナ感染者を出してしまい、そこが大きな現場であったためクラスター化した場合は現場をストップせざるを得ません。
現場がストップしてしまうと元請は損害が発生することから その損害を請求される可能性もあります(弁護士の先生に確認しております)。
また損害の請求はされなかったとしても、元請が怒ってしまい、今後仕事を頼まれないということにもなりかねません。
このような状況を想定して、常日頃から取引先は分散又は他の取引先の目星を付けておくことも重要です。
3. 濃厚接触者に該当した場合は陰性でも2週間の自宅待機
会社内の誰かが濃厚接触者になってしまった場合、陰性だったとしても2週間は出勤できません。
また会社内で陽性者が出てしまい、その方と他のスタッフが昼食などを一緒に食べていたら他のスタッフも濃厚接触者に該当し、
陰性だったとしても2週間の自宅待機となる可能性もあります。
複数のスタッフが仕事ができない状況となってしまった場合には必然的に売上は減少します。
会社の規模によっては休業をしないといけなくなるかもしれません。
スタッフ同士であったとしても、一緒に飲食することを極力なくすことが経営上も重要です。
4. 退院後も後遺症により勤務できない場合もある
コロナは完治されたと診断されても、すぐに働けるかというとそうでない場合があります。
朝起きた瞬間から分かるような倦怠感により仕事どころではない方もいらっしゃいます。
その方は経営の中心となるような方であった為、他のスタッフは陰性だったにもかかわらず、
その方がいないとその会社は何もできずに休業状態となってしまっております。
このようなことから、誰が抜けても経営が継続できるような体制作り、業務内容を確認しておくことが重要です。
仕事のうち誰か一人しか分からない・できない仕事がある会社は危険です。
上記の実例はノンフィクションです。
いずれの場合であっても資金繰りの問題にも直面してくるため、借入をするなどして可能な限り資金を手元に置いておくことも
会社を継続していく上には重要です。
こちらを読んで頂いたことにより、もう一度経営リスクについて考えるきっかけとなれば幸いです。
最後に、「感染者=悪」ではありません。
経営者だけではなく、感染してしまったスタッフも罪悪感や今後の不安でいっぱいなはずです。
このようなスタッフをケアして守るのも経営者として重要な仕事だと考えます。
税務・会計に関することなら、横浜市鶴見区の税理士 二橋祐多哉税理士事務所まで。